
過換気とは呼吸が深く速くなることです。過換気により血液中の二酸化炭素が排出され、血液がアルカリ性に傾きます。これを呼吸性アルカローシスと呼び、急激な体質変化によってしびれ、痙攣、意識の混濁などが起こります。
発症頻度が高く、また一過性の不定愁訴として軽く考えられがちですが、器質的病変の有無や精神的なケアの必要性がないかなどの判定は必要で、パニック障害との関連も調べる必要があります。原因としては精神的な不安や極度の興奮、人工呼吸器による補助換気中の過剰換気、原因不明の中枢神経異常、薬物中毒、敗血症などが原因として挙げられますが、日常的に発症する人の場合は精神的な不安やヒステリーなどによる過度の興奮で発症するケースが殆どです。
またコンサートなどで興奮がピークに達した時に起こる場合もあります。比較的若年層や女性で精神的なストレスを受けやすい人に良く見られ、性別による発症比率は男性が1に対して女性は2と言われています。主な症状は突然おこる呼吸困難です。また激しい動悸や息切れなどを起こしたり、指先や口周囲の痺れ、テタニー(筋の被刺激性が亢進した状態、ひきつれや痙攣など)、不穏、興奮状態、意識の混濁が症状として現れます。
発作時の動脈血を採取するとアルカローシス、動脈血酸素分圧の上昇、二酸化炭素分圧の低下などが見られます。また意図的に過換気状態にする過換気テストを行うことで確定診断を行います。心電図では一見虚血性心疾患を思わせる波形を記録することがあります。発作が起こったときは小さい袋を口に当てて反復呼吸をさせ、体内の二酸化炭素量を一時的に増やします。既に過換気症候群の診断を受けていて発作を繰り返している場合は家庭や職場でこの方法を行っても良いとされていますが、確定診断前の場合は心臓病の疑いもあるため体内酸素量を減らすこの処置は危険を伴います。
あくまで医療機関で治療のために行う処置だと理解しましょう。精神的な不安や肉体的な過労が発症と関連しているため、安静と休息が必要で、症状によってこう不安剤を処方します。発作を繰り返す場合は安定期に心理療法や行動療法を行うと改善する場合があります。
スポンサードリンク