
糖尿病とは血液中のブドウ糖の量(血糖値)が増加してしまう病気です。日常生活を送る中で食事やおやつを食べたり、糖分を含む清涼飲料やアルコールを飲むと誰でも血糖値は上がります。しかし一定時間を経過すると血糖値は正常の範囲まで下がります。上がりすぎた血糖値を下げる働きをするのが膵臓から分泌されるインスリンという物質です。
インスリンの働きのおかげでブドウ糖は一旦分解吸収されて細胞に必要なエネルギーとして利用されます。また脳の働きを活発にする唯一の物質がブドウ糖なのです。このようにブドウ糖は生きていくうえで非常に重要な働きのある物質ですが、分解されずに血液中に留まり続けると様々な合併症を引き起こししてしまいます。
糖尿病で怖いのが実はこの合併症なのです。糖尿病性腎症から慢性腎炎になると人工透析が必要になり、糖尿病性脳症ではこん睡状態に陥る可能性が高く、糖尿病性網膜症が悪化すると失明してしまい、毛細血管を詰まらせて四肢の壊死を引き起こし、最悪の場合切断しなければならなくなります。ブドウ糖がエネルギーに変わるサイクルのことを糖代謝と言います。
この糖代謝が円滑に行われなくなった状態が糖尿病だとも言えるでしょう。糖代謝を再び円滑に行うためには外部からインスリンを補充する必要が出てきます。その治療方法がインスリン自己注射です。一日のうち何回かに分けて自分で採血を行い血糖値を図りながらインスリンを自己注射します。しかし、自己注射では膵臓のように上手に血糖値をコントロール出来ません。
却って低血糖状態を引き起こしてしまうことも時としてあります。低血糖状態も非常に怖い状態です。エネルギーとなる糖分が不足しているので体内の代謝は一気に低下し、めまいや動悸、息切れ、吐き気などを引き起こし、悪化すると失神したり最悪の場合命に関わることもあります。したがって糖尿病でインスリンの自己注射を行っている患者さんは低血糖発作に備えて飴玉を持ち歩いているのです。
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